~西伊豆鰹ツーリズム マイ潮かつお作り レポート~

マイ潮かつお作り
田子の街並みを散策

「潮かつお」は鰹だしの原点ともいわれ、鰹に塩をすりこみ乾燥させたもの。お正月には藁で飾りをつけ縁起物として神棚に供えた西伊豆の郷土文化です。
今回、潮かつおづくり体験に参加しました。
リピーターや遠方からの参加者も多く総勢16名。
まずは田子の街並みを散策。
田子はかつて一本釣りの鰹漁で栄えておりましたが、時代とともに鰹船が姿を消していくことになりました。いまでは鰹節製造店も少なくなっています。

鰹漁が盛んな頃にあった魚市場跡の駐車場、沖を通る船の見張り台、漁で暮らす人達が寄り添うように隣との間隔がない傾斜に建てた家々、鰹節を作っていたことがわかる屋号が書かれた壁、海が一望できる場所。
明るく気さくなガイドさんから説明を聞き、歴史や時代の流れを感じながら歩いた街は、とても美しく、透明度が高く底まで見える海と駿河湾の夕陽の絶景は昔と変わらずありました。
しおかつおを使用したお料理でランチタイム

歩いた後は程よくお腹がすいてランチタイムです。
潮かつおの切り身が乗った潮かつおうどんを地元の食べ方を教わりながらいただきます。地元の人はお正月に供えたあとは、切り身にしてあぶってお酒のアテにしたり、お茶漬けにしたり、だしとしてスープにしたり。
参加者からもアンチョビと同じ使い方ができる、こんな食べ方はどうかなどなどアイデアもでて楽しい会食でした。
創業130年の老舗 カネサ鰹節

お腹も満たして頭の中も潮かつおでテンションがあがったところで、本命のしおかつお作りです。
会場は創業130年の老舗カネサ鰹節商店さん。今では日本で数件しか行っていない伝統の手火山式製法で田子節を作り続けています。
味わいある看板の奥にある工場へ入ると、一本釣りの鰹がたくさん並んでいてびっくり。
まずは西伊豆しおかつお研究会の会長芹沢さんから熱い説明と実演。
鰹に対する最大の敬意

大きくまるまると太った鰹、自分の鰹を吟味していよいよ仕込み開始です。
出刃包丁でえらや内臓を取り、眼の水分を除き、中骨にそって切り込みを入れていきます。下処理をしたら、塩をまんべんなく刷り込み、お腹の中にも大量の塩を詰めていきます。
生活の糧であった大切な鰹を、神聖なものであった塩で保存するのは、きっとこの土地の人たちの自然に対する最大限の敬意でもあるんだろうなと感じました。
しおかつおの伝統を絶やさぬために

仕込みがおわったら木札をつけます。
自分の子が一番かわいいとみんなで自画自賛。
この後は吊るして西伊豆の西風にあてながらゆっくり乾燥させてくれます。
最後に一緒に作った参加者全員で記念撮影をして会場をあとにしました。今では地元でも潮かつおをお正月に供える家庭も少なくなってきたそう。

伝統が途絶えないようにこのようなワークショップや新しい使い方を日々研究されて活動している西伊豆しおかつお研究会の皆様。
潮かつおだけでなく、鰹節の節自体も使う人が少なくなってきているそうで、自分たちの活動が他の地域の鰹節をも守ることになるのが願いです、と話す芹沢さんの表情が印象的でした。
都会での生活で忘れていた大切な何か、を思い出させてくれるそんなワークショップでした。
12月には自宅に製造番号と証明書がついたマイ潮かつおが送られてきます。
出来上がりが待ち遠しくて仕方がないですが、成長した我が子を迎える気持ちで待つとします。
report by Mayumi Soga
イベント詳細
日時:
2017年11月11日
地域:
参加費:
10,000円/人
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